「ただこの西面にしも、持仏据ゑ奉りて行ふ尼なりけり」の現代語訳・口語訳・意味・品詞分解
原文
人々はかへし給ひて、惟光朝臣と
のぞき給へば、
ただこの西面にしも、持仏
据ゑ奉りて
行ふ尼なりけり。簾少し
上げて、花奉るめり。
現代語訳・口語訳・意味
従者はお帰しになって、惟光朝臣と(一緒に家の中を)のぞき見なさると、
ちょうどこの西面の部屋に、持仏をお置き申し上げて勤行するのは尼なのでした。御簾を少し上げて、花をお供えするようです。
品詞分解
| 単語 | 品詞 | 敬意の向き |
| ただ | 副詞 | ー |
| こ | 代名詞 | ー |
| の | 格助詞 | ー |
| 西面 | ー | ー |
| に | 格助詞 | ー |
| しも、 | 副助詞 | ー |
| 持仏 | 名詞 | ー |
| 据ゑ | ワ行下二段活用「すう」の連用形 | ー |
| 奉り | 謙譲の補助動詞・ラ行四段活用「たてまつる」の連用形 | 作者→仏 |
| て | 接続助詞 | ー |
| 行ふ | ハ行四段活用・連体形 | ー |
| 尼 | 名詞 | ー |
| なり | 断定の助動詞「なり」の連用形 | ー |
| けり。 | 過去の助動詞「けり」の終止形 | ー |
主な出典
【源氏物語「若紫・北山の垣間見」】
日もいと長きにつれづれなれば、夕暮れのいたう霞みたるにまぎれて、かの小柴垣のもとに立ち出で給ふ。人々はかへし給ひて、惟光朝臣とのぞき給へば、ただこの西面にしも、持仏据ゑ奉りて行ふ尼なりけり。簾少し上げて、花奉るめり。