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18_80 ヨーロッパの拡大と大西洋世界 / 主権国家体制の成立

イギリスの絶対王政 ~ヘンリ8世、エリザベス1世、東インド会社と植民地~

著者名: エンリケ航海王子
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テューダー朝の成立


この時代、封建貴族とジェントリなど新興勢力の均衡を王権が取り持つ形で、イギリスの絶対王政化が進んでいきます。

テューダー家のヘンリがボズワース戦いに勝利し、ばら戦争を終結させ、テューダー朝ヘンリ7世として即位しました。

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(テューダー家の紋章 両家の融和を図るためヨーク、ランカスターを合わせたデザイン)

彼は伝統的貴族を抑圧するために星室庁という役所を作り、ジェントリを官僚に抜擢することで王権を強化していきました。

星室庁は、ウエストミンスター寺院の「Star Chamber(星の間)」で裁判が行われたことに由来します。


ヘンリ8世の治世

ヘンリ7世の後即位したヘンリ8世は、イギリスの絶対王政を確立する上で重要な役割を果たした国王でした。

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(ヘンリ8世とアン=ブーリン)

自らの離婚問題から教皇庁と対立した王は、1534年に国王至上法を発布してローマ=カトリックと断絶します。その後后アン=ブーリンはのちのエリザベス1世となる女児を生みました。

イギリス国教会の首長となったヘンリ8世は、国内の教会から税収や、さまざまな修道院を解散して王室の所領となった土地を背景として、莫大な王室財政を築き上げます。

また、毛織物産業の拡大を目指した地主が、解放農地を小作人から没収して塀で囲い込んだ第一次囲い込み(エンクロージャー)もこの頃最高潮に達します。

当時の大法官トマス=モアは第一次囲い込みの現状を、「羊が人間を食う」と表現し、著書「ユートピア」の中で批判しています。


エリザベス1世の治世

ヘンリ8世の没後、エドワード6世やメアリ1世などが即位しましたが、宗教的な争いにより国内が混乱しました。

この混乱のなか即位したエリザベス1世の登場によって、イギリスの絶対王政は頂点を迎えます。

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(エリザベス1世像)

女王は統一法を発布し、宗教問題を沈静化させると、枢密院という機関を発足させ中央集権化に努めると共に、海外へと目を向けます。

当時は海賊が横行していた時代でしたが、エリザベスは自ら私拿捕船(私掠船)の株主となって、スペインの金銀財宝を積んだ大船団から多額の利益を得ました。

私拿捕船というのは、イギリス政府から特許状を得た民間の武装船のことです。やっていたことはほぼ海賊と同じと言われていて、多くの商船を襲い多額の利益を得ていました。イギリス船ではじめて世界周航を達成したドレークや、ホーキンスなどのイギリス海軍軍人ももともと私拿捕船の船長でした。


1588年には宿敵スペインの無敵艦隊(アルマダ)を撃破します。この時に活躍したのが、イギリス海軍に多数いた私拿捕船上がりの船長たちでした。

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(アルマダ海戦)

また国内では、囲い込みの影響で失業者が増えたため救貧法という法律を発布し貧民の救済に努めたり、トマス=グレシャムを財務大臣として登用し、貨幣の質の向上に努めました。

北アメリカへの植民が始まったのもこの頃です。第一次のウォルター=ローリーは失敗しますが、それ以後ジェームズ1世の時代にジェームズタウン植民地を創りあげます。1620年には、迫害されたピューリタンの一部ピルグリム=ファーザーズがアメリカ大陸に移民として渡ります。
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『教科書 世界史B』 山川出版社
『詳説世界史研究』 山川出版社
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