図示した領域における最大最小値を考える
この問題は応用問題ですが、
試験ではこのパターンはよく出されますのでしっかりと抑えてください。
xとyが次の4つの不等式の条件を満たす時、x+yの最大値および最小値について考えてみましょう
…①
…②
考え方
x+y=kとおくと、この式は傾きが-1でy切片がkの直線を表します。
この直線と、与えられた4つの不等式全部を満たす領域とが共有点を持つようなkの値を求め、その中で最大値と最小値を探せば良い。
解法
まず、4つの不等式を図示してみましょう。
①と②は(3,2)で交わり、図の斜線部が4つの不等式を同時に満たす領域となります。この領域をDとします。
Dは4点(0,0)、(4,0)、(0,3)、(3,2)を頂点とする四角形の周り及びその内部を表します。
x+y=kとおくと、
この直線がDと共有点を持つようなkの値の最大値と最小値を求めればよいのです。この直線のy切片はkですね。
つまり、
y切片の値が大きければ大きいほどkの値は大きく、y切片の値が小さければ小さいほどkの値も小さくなります。
図からわかるように、kの値はx+y=kが(3,2)をを通る時に最大に、(0,0)を通るときに最小となります。
よって、x=3、y=2のときにx+yは最大値5
x=0、y=0のときにx+yは最小値0をとります。