こふ/乞ふ/請ふ
「こふ」には
①乞ふ/請ふ(ハ行四段活用)
②
恋ふ(ハ行上二段活用)
などの用法があるが、ここでは「①乞ふ/請ふ」を扱う。
ハ行四段活用
| 未然形 | こは |
| 連用形 | こひ |
| 終止形 | こふ |
| 連体形 | こふ |
| 已然形 | こへ |
| 命令形 | こへ |
■意味1:他動詞
頼み求める、欲しがる。
[作者]:
成方の笛 十訓抄
「...と言ひて、玉を
請ひ取りてのち、にはかに怒れる色をなして、柱をにらみて、玉をうち割らむとす。」
[訳]:...と言って、玉を
頼み求め(うまくだまして)受け取ったあと、急に怒った表情をして、柱をにらんで、玉を叩き割ろうとしました。
■意味2:他動詞
(神仏などに)
祈る、願う。
[作者]:万葉集
「天地の神をこひつつ...」
[訳]:天地の神に祈りながら...