2次関数のグラフとx軸の交点の数
関数y=ax²+bx+cのグラフを描いたときに、x軸と関数のグラフが交わる点がいくつあるか答えなさい。
このような問題について考えてみます。
「y=ax²+bx+cのグラフを描いてx軸との交点の数を数える」というのが最も原始的なやり方です。しかしそれだと時間がかかりますし、ミスをする可能性も高くなります。
そのため手っ取り早く交点の数を調べるためには、
判別式と呼ばれる式を用います。
判別式って何?
判別式とは、関数
y=ax²+bx+c
において、
b²-4ac
と表されるものです。判別式のことを略して"D"と書き、
D=b²-4ac
と表します。判別式には次の性質があります。
D>0のとき関数とx軸の交点は2つ
D=0のとき関数とx軸の交点は1つ
D<0のとき関数とx軸の交点はない
このように、判別式を計算することで交点の数を一瞬で求めることができます。
では実際にこの式が正しいか、一緒に問題を解いて確認してみましょう。
問題
関数y=x²+2x-2について、x軸との交点の数を求めなさい。
■判別式を用いる
関数
y=x²+2x-2について判別式を用いると、
D=2² -4 × 1 × -2=12>0
なので、理論上は交点が2つあるということになります。では実際にグラフを描いて確認してみましょう。
■グラフを描いてみる
y=x²+2x-2を変形すると、
y=(x+1)²-4となります。
つまり、
(-1,-4)を頂点とする下に凸の放射線を描くということですね。この関数のグラフを描くと、次のようになります。
交点は2つですね。判別式で求めたのと同じ結果が出ました。
結論
2次関数とx軸との交点の数を求める場合には、判別式Dを用いると便利。