する/擦る/磨る/摩る/擂る
このテキストでは、ラ行四段活用の動詞「
する/擦る/磨る/摩る/擂る」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
「する」には
①刷る/摺る
②擦る/磨る/摩る/擂る
などの用法があるが、ここでは「②」を扱う。
ラ行四段活用
未然形 | すら |
連用形 | すり |
終止形 | する |
連体形 | する |
已然形 | すれ |
命令形 | すれ |
■意味1:他動詞
こすり合わせる。
[出典]:宇治拾遺物語
「これをむげの者は、手をすりて拝む。」
[訳]:(入水しようとしている僧を見て、)これを無教養な者は、手をこすり合わせて拝む。
■意味2:他動詞
こすって研ぐ、磨く、墨などをする。
[出典]:
にくきもの 枕草子
「硯に髪の入りて、
すられたる。」
[訳]:硯に髪が入ったまま、(墨が)
すられているの(はしゃくに障る)。