かぎりなし/限り無し
このテキストでは、ク活用の形容詞「
かぎりなし/限り無し」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。
形容詞・ク活用
未然形 | かぎりなく | かぎりなから |
連用形 | かぎりなく | かぎりなかり |
終止形 | かぎりなし | ◯ |
連体形 | かぎりなき | かぎりなかる |
已然形 | かぎりなけれ | ◯ |
命令形 | ◯ | かぎりなかれ |
■意味1
果てしない、際限がない。
[出典]:
伊勢物語
「その河のほとりにむれゐて、思ひやれば
かぎりなく遠くも来にけるかなと、わびあへるに...」
[訳]:その川のほとりで集まり座って、(都へ)思いをはせると、
果てしなく遠くまできたものだなあと、(皆で)一緒に気弱になっていると...
■意味2
〜なことこの上ない、甚だしい。
※この用法の場合、「〜なことかぎりなし」の形で用いられることが多い。
[出典]:
宇治拾遺物語
「僧たち笑ふこと
かぎりなし。」
[訳]:(これを聞いた)僧たちは笑うこと
この上ない。