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古文単語「とぶらふ/訪ふ/弔ふ/とぶらう」の意味・解説【ハ行四段活用】

著者名: 走るメロス
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とぶらふ/訪ふ/弔ふ

このテキストでは、ハ行四段活用の動詞「とぶらふ/訪ふ/弔ふ」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。

ハ行四段活用

未然形とぶらは
連用形とぶらひ
終止形とぶらふ
連体形とぶらふ
已然形とぶらへ
命令形とぶらへ


※(一)「訪ふ」と(ニ)「弔ふ」とでは意味が異なる。
(一)「訪ふ」

意味1:他動詞

見舞う

[出典]絵仏師良秀 宇治拾遺物語
「『あさましきこと。』とて、人ども来とぶらひけれど、騒がず。 」

[訳]:「大変なことですね。」と言って、人々が見舞いに来たのですが、(良秀は)動じていません。


意味2:他動詞

質問する、尋ねる

[出典]:古今和歌集
「秋の野に人まつ虫の声すなり我かと行きていざとぶらはむ」

[訳]:秋の野で人を待つ松虫の音が聞こえる。私を待っているのかと、出かけて行って、さあ、尋ねてみよう。




意味3:他動詞

訪問する、訪れる

[出典]伊勢物語
「...本意にはあらで、心ざし深かりける人行きとぶらひけるを... 」

[訳]:...(最初は)本心ではなかったのですが、(次第に)深く心を寄せていった人が訪れていましたが...


意味4:他動詞

探す

[出典]祗園精舎 平家物語
「遠くの異朝をとぶらへば...」

[訳]:遠く外国(の例)を探すと...




(ニ)「弔ふ」

意味1:他動詞

弔問する

[出典]:源氏物語 紫式部
「後のわざなどにもこまかにとぶらはせたまふ。 」

[訳]:(桐壺の更衣の)死後の法事などにも(帝は)念入りに(使者を)弔問させなさる。


意味2:他動詞

供養する、冥福を祈る

[出典]:平家物語
「父母の後世を弔ひ給ふれぞ哀れなる。」

[訳]:父母の死後の冥福をお祈りなさる姿は気の毒なことです。

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ベネッセ全訳古語辞典 改訂版 Benesse
全訳読解古語辞典 第四版 三省堂

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