テスト対策に!大鏡『肝試し・道長の豪胆』の品詞分解
このテキストでは、
大鏡の一節『
肝試し・
道長の豪胆』の「
さるべき人は、とうより〜」から始まる部分の品詞分解をしています。
前回のテキスト
『四条の大納言のかく何事も〜』の品詞分解
現代語訳
『肝だめし・道長の豪胆(さるべき人は、とうより〜)』のわかりやすい現代語訳
大鏡とは
大鏡は平安時代後期に成立したとされる歴史物語です。藤原道長の栄華を中心に、宮廷の歴史が描かれています。
品詞分解
※名詞は省略しています。
■さるべき人は、とうより御心魂のたけく、御まもりもこはきなめりとおぼえ侍るは。
さる | ラ行変格活用・連体形 |
べき | 当然の助動詞・連体形 |
人 | ー |
は、 | 係助詞 |
とう | 形容詞・ク活用・連用形のウ音便 |
より | 格助詞 |
御心魂 | ー |
の | 格助詞 |
たけく、 | 形容詞・ク活用・連用形 |
御まもり | ー |
も | 係助詞 |
こはき | 形容詞・ク活用・連体形 |
な | 断定の助動詞・連体形の撥音便「ん」が未表記 |
めり | 婉曲の助動詞・終止形 |
と | 格助詞 |
おぼえ | ヤ行下二段活用・連用形 |
侍る | 補助動詞・ラ行変格活用・連体形・丁寧語 |
は。 | 終助詞 |
■花山院の御時に、五月下つ闇に、五月雨も過ぎて、いとおどろおどろしくかきたれ雨の降る夜、帝、さうざうしとや思し召しけむ、
花山院 | ー |
の | 格助詞 |
御時 | ー |
に、 | 格助詞 |
五月下つ闇 | ー |
に、 | 格助詞 |
五月雨 | ー |
も | 係助詞 |
過ぎ | ガ行上二段活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
いと | 副詞 |
おどろおどろしく | 形容詞・シク活用・連用形 |
かきたれ | ラ行下二段活用「かきたる」の連用形。※連用形中止法 |
雨 | ー |
の | 格助詞 |
降る | ラ行四段活用・連体形 |
夜、 | ー |
帝、 | ー |
さうざうし | 形容詞・シク活用・終止形 |
と | 格助詞 |
や | 係助詞 |
思し召し | サ行四段活用・連用形 |
けむ、 | 過去原因推量の助動詞・連体形 |
■殿上に出でさせおはしまして遊びおはしましけるに、人々、物語申しなどし給うて、昔恐ろしかりけることどもなどに申しなり給へるに、
殿上 | ー |
に | 格助詞 |
出で | ダ行下二段活用・未然形 |
させ | 尊敬の助動詞・連用形 |
おはしまし | 補助動詞・サ行四段活用・連用形 |
て | 接続助詞 |
遊び | バ行四段活用・連用形 |
おはしまし | 補助動詞・サ行四段活用・連用形 |
ける | 過去の助動詞・連体形 |
に、 | 接続助詞 |
人々、 | ー |
物語 | ー |
申し | サ行四段活用・連用形 |
など | 副助詞 |
し | サ行変格活用・連用形 |
給う | 補助動詞・ハ行四段活用・連用形のウ音便・尊敬語 |
て、 | 接続助詞 |
昔 | ー |
恐ろしかり | 形容詞・シク活用・連用形 |
ける | 過去の助動詞・連体形 |
ことども | ー |
など | 副助詞 |
に | 格助詞 |
申しなり | ラ行四段活用・連用形 |
給へ | 補助動詞・ハ行四段活用・已然形・尊敬語 |
る | 完了の助動詞・連体形 |
に、 | 接続助詞 |
■「今宵こそいとむつかしげなる夜なめれ。かくひとがちなるだに、気色おぼゆ。まして、もの離れたる所などいかならむ。さあらむ所に、一人往なむや。」と仰せられけるに、
「今宵 | ー |
こそ | 係助詞 |
いと | 副詞 |
むつかしげなる | 形容動詞・ナリ活用・連体形 |
夜 | ー |
な | 断定の助動詞・連体形の撥音便「ん」が未表記 |
めれ。 | 推量の助動詞・已然形 |
かく | 副詞 |
人がちなる | 形容動詞・ナリ活用・連体形 |
だに、 | 副助詞 |
気色おぼゆ。 | 連語:名詞「気色」+ヤ行下二段活用「おぼゆ」 |
まして、 | 副詞 |
もの離れ | ラ行下二段活用・連用形 |
たる | 存続の助動詞・連体形 |
所 | ー |
など | 副助詞 |
いかなら | 形容動詞・ナリ活用・未然形 |
む。 | 推量の助動詞・終止形 |
さ | 副詞 |
あら | ラ行変格活用・未然形 |
む | 婉曲の助動詞・連体形 |
所 | ー |
に、 | 格助詞 |
一人 | ー |
往な | ナ行変格活用・未然形 |
む | 推量の助動詞・終止形 |
や。」 | 係助詞 |
と | 格助詞 |
仰せ | サ行下二段活用・未然形 |
られ | 尊敬の助動詞・連用形 |
ける | 過去の助動詞・連体形 |
に、 | 接続助詞 |