つく/尽く
このテキストでは、カ行上二段活用「
つく/尽く」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
「つく」には、
①付く/着く/即く
②尽く
③漬く
④吐く
⑤突く
などの用法があるが、ここでは「②尽く」を扱う。
カ行上二段活用
未然形 | つき |
連用形 | つき |
終止形 | つく |
連体形 | つくる |
已然形 | つくれ |
命令形 | つきよ |
■意味1:自動詞
果てる、尽きる。
[出典]:
忠度の都落ち 平家物語
「君すでに都を出でさせ給ひぬ。一門の運命はや
尽き候ひぬ。」
[訳]:帝(安徳天皇)はとっくに都をお出になられています。(平家)一門の運命はもはや
尽きてしまいました。
■意味2:自動詞
消え失せる、なくなる。
[出典]:桐壺 源氏物語
「参りてはいとど心苦しう、心肝も尽くるやうになむ...」
[訳]:(娘の桐壺の更衣を亡くした母親のもとへ)参上してみるといっそう気の毒で、心も魂も消え失せるようで...
■意味3:自動詞
極限に達する、極まる。