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蜻蛉日記原文全集「おほやけに相撲のころなり」

著者名: 古典愛好家
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蜻蛉日記

おほやけに相撲(すまひ)のころなり

おほやけに相撲(すまひ)のころなり。をさなき人、まゐらまほしげに思ひたれば、装束(さうぞ)かせて出だしたつ。

「まづ殿へ」


とてものしたりければ、車のしりにのせて、暮にはこなたざまに物したまふべき人のさるべきに申(まうし)つけておく。我はあなたざまにと聞くにもましてあさまし。またの日もきのふのごと、まゐるままにえしらで、夜さりは所の雜色(ざうしき)これらかれら、これがおくりせよとて、先立(さいだ)ちて出でにければ、ひとりまかでていかに心に思ふらん、例ならましかばもろともにあらましをと、をさなき心ちに思ふなるべし、うち屈(く)したるさまにて入りくるを見るに、せんかたなくいみじく思へど、なにのかひかあらん。身ひとつをのみ切りくだく心ちす。




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・蜻蛉日記原文全集「おほやけに相撲のころなり」

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The University of Virginia Library Electronic Text Center and the University of Pittsburgh East Asian Library http://etext.lib.virginia.edu/japanese/
長谷川 政春,伊藤 博,今西 裕一郎,吉岡 曠 1989年「新日本古典文学大系 土佐日記 蜻蛉日記 紫式部日記 更級日記」岩波書店

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