対数関数の最大と最小
ここでは、対数関数の最大値と最小値を求める問題についてみていきましょう。
問題
次の関数の最大値と最小値を求めなさい。また、そのときのxの値も求めなさい。
y=(log₂ x)²-6log₂ x+6
ただし、"1≦x≦8"とする。
一見みがまえる問題ですが、次の3ステップで簡単に解く事ができます。
ステップ1
logₐx=tとする
まず式を簡単にするために、"log₂x=t"とおいて与えられた式を考えてみましょう。与えられた式は、
y=(log₂ x)²-6log₂ x+6
なのでこの式を、tを用いて表すと
y=t²ー6t+6
ステップ2
tの範囲を考える
次に、tの範囲を求めていきます。
設問より、"1 ≦ x ≦ 8"なので、
log₂1 ≦ log₂ x ≦ log₂8
であることがわかります。ここがわからない人は、
対数の大小比較をもう一度復習しておきましょう。
log₂1=0
log₂8=3
より、"
0 ≦ t ≦ 3"であることがわかりました。
ステップ3
ステップ1とステップ2で求めた式を使って、2次関数の最大値最小値を求める感覚でグラフを書く
ステップ1とステップ2より、与えられた式は、
y=t²ー6t+6 (0 ≦ t ≦ 3)
となります。あとは数学1で学習した、
2次関数の最大値と最小値を求める問題のように、この式のグラフをかいてみましょう。
図より、t=0のときに最大値6、t=3のときに最小値-3と読み取れます。最後に、最大値と最小値はわかったので、このときのxの値を求めましょう。
■t=0
t=0ということは、
log₂ x=0
すなわち、
x=1
■t=3
t=3ということは、
log₂ x=3
すなわち
x=2³=8
ここがわからない人は、
対数をもう1度基礎から学び直した方が理解がはかどると思います。
結論
以上のことから、与えられた式の最大値と最小値は、
最大値8(x=1)
最小値−3(x=8)
となります。