y=tanθのグラフの書き方
ここでは、"
y=tanθ"のグラフの書き方についてみていきます。
形を丸暗記するのではなく、なぜこういうグラフになるのかをしっかりと理解するようにしましょう。
y=tanθのグラフを書く前に必要な知識
y=tanθのグラフを書くためには、三角関数の値を理解している必要があります。例えば、
これがわからないという人は、
三角関数の基本[弧度法で表されたθを用いてsinθ,cosθ,tanθの値を求める問題]をチェックして理解してから次に進んでください。
座標
y=tanθのグラフは、次のような座標に書きます。
y=sinθのグラフと
y=cosθのグラフにあった、y=1、y=−1の線が描かれていないところが2つのグラフと異なるところです。
縦軸をy軸、横軸をθ軸とします。θは
度数法と
弧度法どちらでもOKですが、弧度法で表されることが多いので、
弧度法もきちんと理解しておきましょう。
座標に点をとる
グラフとは、座標上にとった点の集まりなので、1つ1つ点を記入していきます。
■その1
θ=0のとき
y=tan0=0なので、
(0,0)に点をとります。
■その2
のとき、
なので、
に点をとります。
■その3
のとき、
なので、
に点をとります。
■その4
のとき、
なので、
に点をとります。
■その5
このときがちょっと問題です。
tan(π/2)の値は「なし」でしたね。このとき、
「θ=π/2のところに点はありませんよ」というのを図に書かなければなりません。
ではどうするかというと、tanθの値がなしとなるところに、θ軸に垂直に交わる直線をひきます。この直線のことを
漸近線(ぜんきんせん)といいます。
グラフは漸近線に限りなく近づきますが、交わることはありません。
これを繰り返すと、次のような点の集合になります。
そしてこの点を結ぶと、次のようなグラフができあがります。
この曲線が、"y=tanθ"のグラフです。
少し時間はかかりますが、「"y=tanθ"のグラフってどうだったっけ?」となったときは、1つ1つ点を記入してその点を曲線で結べばOKですね。
周期
グラフをみていると、
ある一定の間隔で同じ形のグラフが描かれていることに気がつきます。"y=tanθ"のグラフは、θが0〜π(弧度法)または0°〜180°(度数法)を1セットとして同じグラフを書くことになります。「何度ごとに同じグラフが登場するのか」というのを
周期といいます。