不等式の領域を利用した証明問題
不等式の領域の考えを用いて証明をするという問題もあります。
次のことを証明しなさい。
"x²+y²<1"ならば"x²+y²−2y−8<0"
領域を利用した証明問題は次のように解きます。
P:"x²+y²<1"
Q:"x²+y²−2y−8<0"
とするとこの問題は、「
Pの範囲はQの範囲に含まれるかを証明しなさい」ということをきいています。ですのでまずは、2つの不等式を図示するところから始めましょう。
"x²+y²<1"の表す領域
"x²+y²<1"の表す領域は次の青色がかかった部分です。
"x²+y²−2y−8<0"の表す領域
先ほどの図に、"x²+y²−2y−8<0"の表す領域を重ねてみます。
"x²+y²−2y−8=0"を変形すると、"x²+(y−1)²=3²"なので、下図のグレーの部分が"x²+y²−2y−8<0"の表す領域です。
この図を見るとPはQに含まれていることがわかりますね。よって「"x²+y²<1"ならば"x²+y²−2y−8<0"」であると言えます。
不等式を図示するだけで証明ができる