絶対値の性質
絶対値の性質より以下のことが言えます。
a>0のとき

の解は

…①

の解は

…②

の解は

…③
それでは実際に絶対値の問題を一緒に解いてみましょう。
絶対値の計算問題
まずはこのような問題です。
|x|<5を解きなさい。
上の法則に当てはめればすぐ解けますが、もう少し掘り下げて考えてみましょう。
そもそも絶対値とは何だったかを思い出してみてください。
絶対値とは、「
0からみてその数字がどれぐらい離れているか」を示すものです。
つまり上の問題をわかりやすくおきかえると、「
xは、0から数えて5より小さい距離の中にある点です。その範囲を示しなさい」となります。
これを図示してみると以下のようになります。
矢印で示した範囲を式に表しなさいということです。
答えは自ずと 「
-5<x<5」となりますね。
このような問題がでたときは毎回図にして考える必要はもちろんありません。ここで私が意図したかったのは、
図示することで絶対値の概念がわかりやすくなるということです。
続けていきます。
|x-3|>4を解きなさい。
「
絶対値の中がxだけじゃなくて、x-3になっているし!!どうすればいいんだ…」
と悩む必要はもうありません。考え方としてはこうです。
絶対値の中がx-3となるので頭が混乱してしまうのです。それならばx-3=Aと置き換えて考えてみましょう。つまり
|A|>4を求めよ。
と考えるのです。
絶対値の中がxの時に①、②、③の式が成り立つのであれば、もちろん絶対値の中がAであってもその式は成り立ちます。③の公式で考えてみると
A<-4、4<A
すなわち、「x-3<-4」と「4<x-3」を解けば良いということになります。ここまでくれば後は簡単ですね。
2つの不等式を解くと
x<-1、7<xが答えになります。
数式を簡単に解けるようになるためには、考えずに手が動けるようになるまで反復練習をすることが大切です。これからの基礎になりますので、しっかりとマスターするようにしましょう。