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14_80 式と証明 / 二項定理

二項定理の応用[項の係数を求める問題]

著者名: ふぇるまー
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問題

次の展開式における{}内の項の係数を求めてみましょう。
(1) (x+y)⁴ {xy³}
(2) (x+y)⁶ {x⁴y²}
(3) (x+2y)⁵ {xy⁴}


(1) (x+y)⁴ {xy³}

二項定理を用いて"(x+y)⁴"を展開していきます。

(x+y)⁴=x⁴+4x³y+6x²y²+4xy³+y⁴

以上から、{xy³}の係数は4とわかります。
この問題のように指数が小さいときは、二項定理を用いて式を展開しさえすれば簡単に係数を求めることができます。しかし、"(x+y)⁹"のように展開するのが面倒くさい場合はどうでしょう。すべて展開するにはちょっと時間がかかりそうですよね。こんなときにちょっと工夫をして二項定理を使うことで、求めたい項の係数のみをすぐに求めることができます。

(2) (x+y)⁶ {x⁴y²}

(x+y)⁶を展開したときにできる項は
・x⁶
・x⁵y
・x⁴y²
・x³y³
・x²y⁴
・xy⁵
・y⁶

の7つかなというのは何となく想像がつくかと思います。このとき仮に二項定理を使って係数を考えると

₆C₀x⁶+₆C₁x⁵y+₆C₂x⁴y²+・・・

という計算式になるのですが、設問は「式を展開しなさいではなくて、x⁴y²の係数を求めなさいという内容」なのでわざわざすべてを展開する必要はありません。

nCrxⁿ⁻ʳyʳ


二項定理より、第n項は"nCrxⁿ⁻ʳyʳ"で求められることがわかっているので、"xⁿ⁻ʳyʳ"が"x⁴y²"となるようなnとrの値を求めていきます。

この場合、n=6、r=2なので

₆C₂x⁴y²=15x⁴y²

つまりx⁴y²の係数は15と求めることができます。

(3) (x+2y)⁵ {xy⁴}

(2)と同じようにすべては展開せず、"nCrxⁿ⁻ʳyʳ"を用いて考えてみましょう。

"xⁿ⁻ʳyʳ"がxy⁴となるためのnとrの値は、n=5、r=4。このことから

₅C₄x(2y)⁴=80xy⁴

つまりxy⁴の係数は80となります。
特に赤文字にしたところ、注意が必要です。n=5、r=4だから"₅C₄xy⁴だー"としないように気をつけましょう。
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2013 数学Ⅱ 東京書籍
2013 数学Ⅱ 数研出版

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