命題とは
数学的に正しいか正しくないか判断できるものを
命題といいます。例えば
「
2は偶数である」
これは数学的に正しいですね。一方で
「
10は3の倍数である」
は数学的に正しくはありません。「数学的に正しいか正しくないか」と難しい言葉で書いてありますが、このようにパッと見て正しいか正しくないかを判断するだけですので、難しく考える必要はありません。
大切なのは、間違っていようが間違っていまいが、その正誤が判断できるものを命題という点です。
命題にならないもの
「
100は小さな数字である」
これは命題でしょうか。答えはNOです。
先ほど書いたように、間違っていようが間違っていまいが、その正誤が判断できるものが命題です。
100という数字は、10から見れば大きいですが、1000から見れば小さいですね。このように、
パッと見ただけでは正しいか正しくないかの判断ができないものは、命題にはなりません。
命題の真偽
命題が正しいことを、「その命題は
真(しん)である」といいます。「2は偶数である」という命題は正しいので、真となります。
一方で命題が間違っていたときは、「その命題は
偽(ぎ)である」といいます。「10は3の倍数である」という命題は間違っているので、偽となります。
ではここまで学習してきたことを、練習問題を通してみにつけていきましょう。
練習問題
問題
次の命題の真偽を答えなさい。
(1)3は素数である
(2)2+3+4=10
■(1)3は素数である
3の約数は{1、3}なので、これは素数の条件を満たしていますね。
よってこの命題は真です。
■(2)2+3+4=10
数式の命題が与えられたときは、左辺と右辺が正しいかどうかをチェックします。
左辺=2+3+4=9
右辺=10
左辺≠右辺ですね。よってこの命題は偽となります。