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18_80 西アジア・地中海世界の形成 / ローマ帝国

アッピア街道とは わかりやすい世界史用語1141

著者名: ピアソラ
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アッピア街道とは

アッピア街道は、紀元前312年にローマの検閲官アッピウス・クラウディウス・カエクスによって建設が始まりました。この道路は、ローマから南イタリアのブリンディシウム(現在のブリンディジ)までを結び、全長は約560キロメートルに達します。アッピア街道は、ローマ帝国の軍事的および経済的な目的で整備され、特に南イタリアの征服や統治において重要な役割を果たしました。

アッピア街道の構造と設計

アッピア街道は、その頑丈な構造で知られています。道路の基盤は大きな石のブロックで構成され、その上には砂利と砂が敷かれています。さらに、その上に堅固な石の舗装が施され、耐久性と排水性が確保されています。道路の幅は約6メートルで、中央部がやや高くなっており、雨水が両側へ流れるように設計されています。

アッピア街道の重要性

アッピア街道は、ローマ帝国における軍事活動や物資の補給のための主要なルートとして機能しました。また、商業活動や通信の促進にも寄与し、ローマと南イタリアの都市との経済的結びつきを強化しました。

アッピア街道の歴史的な出来事

アッピア街道は、多くの歴史的事件の舞台となりました。たとえば、スパルタクスの反乱(紀元前73-71年)の際、反乱軍はこの道路を利用して移動しました。また、紀元前71年にはスパルタクスの反乱が鎮圧された後、約6,000人の反乱軍がアッピア街道沿いに十字架にかけられるという出来事がありました。

アッピア街道の遺跡と保存

アッピア街道の多くの部分は保存されており、ローマの歴史的観光地として人気を集めています。特に、ローマ市内のサン・セバスティアーノ門から始まる区間には古代の石畳が残されており、当時の雰囲気を感じることができます。また、沿道には多くの古代の墓や記念碑が点在しており、歴史的価値が高いです。

アッピア街道の文化的影響

アッピア街道は、ローマ帝国の文化的影響を広める重要な手段でもありました。この道路を通じて、ローマの法律、言語、文化が南イタリアやそれ以外の地域にも伝わりました。詩人ホラティウスやスタティウスなど、多くの古代ローマの作家がアッピア街道に言及しており、その文学的価値も高いです。

アッピア街道は、古代ローマの技術と文化の象徴であり、その頑丈な構造と広範な影響力で知られています。この道路は、ローマ帝国の軍事的、経済的、文化的な発展において重要な役割を果たしました。
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『世界史B 用語集』 山川出版社

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