名を聞くより
このテキストでは、
徒然草の一節『
名を聞くより』(名を聞くより、やがて面影は推し測らるる心地するを〜)の品詞分解を記しています。
※現代語訳:
徒然草『名を聞くより』わかりやすい現代語訳と解説
※徒然草は
兼好法師によって書かれたとされる随筆です。
清少納言の『
枕草子』、
鴨長明の『
方丈記』と並んで「
古典日本三大随筆」と言われています。
品詞分解
※名詞は省略しています。
■名を聞くより、やがて面影は推し量らるる心地するを、見る時は、また、かねて思ひつるままの顔したる人こそなけれ。
| 名 | ー |
| を | 格助詞 |
| 聞く | カ行四段活用「きく」の連体形 |
| より、 | 格助詞 |
| やがて | 副詞 |
| 面影 | ー |
| は | 係助詞 |
| 推し量ら | ラ行四段活用「おしはかる」の未然形 |
| るる | 自発の助動詞「る」の連体形 |
| 心地 | ー |
| する | サ行変格活用「す」の連体形 |
| を、 | 接続助詞 |
| 見る | マ行上一段活用「みる」の連体形 |
| 時 | ー |
| は、 | 格助詞 |
| また、 | 副詞 |
| かねて | 副詞 |
| 思ひ | ハ行四段活用「おもふ」の連用形 |
| つる | 完了の助動詞「つ」の連体形 |
| まま | ー |
| の | 格助詞 |
| 顔 | ー |
| し | サ行変格活用「す」の連用形 |
| たる | 存続の助動詞「たり」の連体形 |
| 人 | ー |
| こそ | 係助詞 |
| なけれ。 | ク活用の形容詞「なし」の已然形 |
■物語を聞きても、この比の人の家のそこほどにてぞありけんと覚え、人も、今見る人の中に思ひよそへらるるは、誰もかく覚ゆるにや。
| 昔物語 | ー |
| を | 格助詞 |
| 聞き | カ行四段活用「きく」の連用形 |
| て | 接続助詞 |
| も、 | 係助詞 |
| このごろ | ー |
| の | 格助詞 |
| 人 | ー |
| の | 格助詞 |
| 家 | ー |
| の | 格助詞 |
| そこほど | 代名詞 |
| に | 断定の助動詞「なり」の連用形 |
| て | 接続助詞 |
| ぞ | 係助詞 |
| あり | ラ行変格活用「あり」の連用形 |
| けん | 過去推量の助動詞「けむ」の連体形 |
| と | 格助詞 |
| 覚え、 | ヤ行下二段活用「おぼゆ」の連用形 |
| 人 | ー |
| も、 | 係助詞 |
| 今 | ー |
| 見る | マ行上一段活用「みる」の連体形 |
| 人 | ー |
| の | 格助詞 |
| 中 | ー |
| に | 格助詞 |
| 思ひよそへ | ハ行下二段活用「おもひよそふ」の未然形 |
| らるる | 自発の助動詞「らる」の連体形 |
| は、 | 係助詞 |
| 誰 | 代名詞 |
| も | 係助詞 |
| かく | 副詞 |
| 覚ゆる | ヤ行下二段活用「おぼゆ」の連体形 |
| に | 断定の助動詞「なり」の連用形 |
| や。 | 係助詞 |
【ちょっと復習「おもひよそふ」の意味は?】