源氏物語『若紫・北山の垣間見・若紫との出会ひ』
このテキストでは、源氏物語の中の『若紫(あはれなる人を見つるかな〜)』の品詞分解をしています。「北山の垣間見」や「若紫との出会ひ」、「若紫の君」とする書籍もあるようです。
※前回のテキスト:
「尼君、髪をかきなでつつ〜」の品詞分解
※現代語訳:
「若紫・北山の垣間見・若紫との出会い(あはれなる人を見つるかな。〜)」の現代語訳と解説
品詞分解
※名詞は省略しています。
■あはれなる人を見つるかな。かかれば、このすき者どもは、かかる歩きをのみして、よくさるまじき人をも見つくるなりけり。
あはれなる | 形容動詞・ナリ活用・連体形 |
人 | ー |
を | 格助詞 |
見 | マ行上一段活用・連用形 |
つる | 完了の助動詞・連体形 |
かな。 | 終助詞 |
かかれ | ラ行変格活用・已然形 |
ば、 | 接続助詞 |
こ | 代名詞 |
の | 格助詞 |
すき者ども | ー |
は、 | 係助詞 |
かかる | 連体詞 |
歩き | ー |
を | 格助詞 |
のみ | 副助詞 |
し | サ行変格活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
よく | 形容詞・ク活用・連用形 |
さる | ラ行変格活用・連体形 |
まじき | 打消推量の助動詞・連体形 |
人 | ー |
を | 格助詞 |
も | 係助詞 |
見つくる | ラ行下二段活用・連体形 |
なり | 断定の助動詞・連用形 |
けり。 | 詠嘆の助動詞・終止形 |
■たまさかに立ち出づるだに、かく思ひのほかなることを見るよと、をかしう思す。
たまさかに | 形容動詞・ナリ活用・連用形 |
立ち出づる | ダ行下二段活用・連体形 |
だに、 | 副助詞 |
かく | 副詞 |
思ひ | ー |
の | 格助詞 |
ほか | ー |
なる | 断定の助動詞・連体形 |
こと | ー |
を | 格助詞 |
見る | マ行上一段活用・連体形 |
よ | 間投助詞 |
と、 | 格助詞 |
をかしう | 形容詞・シク活用・連用形のウ音便 |
思す。 | サ行四段活用・終止形 |
■さても、いとうつくしかりつる稚かな、何人ならむ、かの人の御代はりに、明け暮れの慰めにも見ばや、と思ふ心深うつきぬ。
さても、 | 感動詞・接続詞 |
いと | 副詞 |
うつくしかり | 形容詞・シク活用・連用形 |
つる | 完了の助動詞・連体形 |
児 | ー |
かな、 | 終助詞 |
何人 | ー |
なら | 断定の助動詞・未然形 |
む、 | 推量の助動詞・終止形 |
か | 代名詞 |
の | 格助詞 |
人 | ー |
の | 格助詞 |
御代はり | ー |
に、 | 格助詞 |
明け暮れ | ー |
の | 格助詞 |
慰め | ー |
に | 格助詞 |
も | 係助詞 |
見 | マ行上一段活用・未然形 |
ばや、 | 終助詞 |
と | 格助詞 |
思ふ | ハ行四段活用・連体形 |
心 | ー |
深う | 形容詞・ク活用・連用形のウ音便 |
つき | カ行四段活用・連用形 |
ぬ。 | 完了の助動詞・終止形 |
※現代語訳:
「若紫・北山の垣間見・若紫との出会い(あはれなる人を見つるかな。〜)」の現代語訳と解説