おさふ/抑ふ/押さふ
ハ行下二段活用
未然形 | おさへ |
連用形 | おさへ |
終止形 | おさふ |
連体形 | おさふる |
已然形 | おさふれ |
命令形 | おさへよ |
■意味1:他動詞
痛むところなどをおさえる、手を当てて力を加える。
[出典]:朝顔 源氏物語
「胸のおきどころなく騒げば、抑へて...」
[訳]:胸がどうしようもなく騒ぐので、(胸を)おさえて...
■意味2:他動詞
押しとどめる、押さえつける、防ぐ。
[出典]:野分 源氏物語
「御簾の吹き上げらるるを、人々おさへて...」
[訳]:御簾が(風で)吹き上げられるのを、女房たちが押さえつけて...
■意味3:他動詞
我慢する、こらえる。
[出典]:
忠度の都落ち 平家物語
「俊成卿、いとど名残惜しうおぼえて、涙を
おさへてぞ入り給ふ。」
[訳]:(三位)俊成卿は、ますます名残惜しく思われて、涙を
こらえて(屋敷に)お入りになります。