まずは因数分解の考え方
ここでは、因数分解とは何なのかをできるだけ簡単に説明したいと思います。それでは早速みていきましょう。
式の展開と因数分解の関係
まず、a(b+c)を展開してみましょう。
a(b+c)=ab+acとなりますね。
次に、式の展開と因数分解の関係は何なのかを考えてみます。
答えを先に言うと、因数分解は
展開の逆です。「?」と思った人、難しく考えないでください。さっきの展開式を逆にしてみましょう。
ab+ac=a(b+c)
これが因数分解です。つまり『
次の式を因数分解しなさい』という問題を言いかえると、『
次の展開してある式を、展開する前の状態にもどしなさい』ということなんですね。
式の展開と因数分解の関係がわかったところで、因数分解のやり方について細かくみていきましょう。
■1:共通項をみつける
因数分解を解くには、
共通項を見つけなければなりません。共通項とは、
すべての式にふくまれている数(または記号)のことです。
先ほどのab+acでいうと「a」が共通項になります。
■2:みつけた共通項でくくりだす
共通項がみつかったら、その共通項を式の一番前にもってきてカッコでくくりましょう。先ほどのab+acで言うと、次のようになります。
ab+ac=a(b+c)
これで完成です。因数分解の考えがわかったら、練習問題にチャレンジしてみましょう。
■練習問題
■問1:2ab+3aを因数分解しなさい。
まず、2ab+3aの共通項を探します。2abと3aのどちらにも共通するのは「a」ですね。共通項がわかったので、aを式の一番前にもってきてカッコでくくります。
2ab+3a=a(2b+3)
※共通項は「a」
■問2:2abc+3acを因数分解しなさい。
こちらもまずは、2abc+3acの共通項を探します。2abcと3acのどちらにも共通するのは「ac」ですね。共通項がわかったので、acを式の一番前にもってきてカッコでくくります。
2abc+3ac=ac(2b+3)
※共通項は「ac」
まとめ
因数分解は式の展開の逆
これが因数分解の基本です。