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10_80 文章の読み解き / 文章の読み解き

論語 学而第一 1~2

著者名: 春樹
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論語 学而第一の第1-2の現代訳

【原文】

1:子曰。學而時習之。不亦説乎。有朋自遠方來。不亦樂乎。人不知而不慍。不亦君子乎。




2:有子曰。其爲人也孝弟。而好犯上者。鮮矣。不好犯上。而好作亂者。未之有也。君子務本。本立而道生。孝弟也者。其爲仁之本與。

【書き下し文】

1:子曰く、学びて時に之を習う。亦説(よろこ)ばしからずや。朋有り、遠方より来る。亦楽しからずや。人知らずして慍(いきど)おらず、亦君子ならずや。

2:有子曰く、其の人と為りや孝弟(こうてい)にして、上を犯すを好む者は鮮(すく)なし。上を犯すことを好まずして、乱を作(おこ)すを好む者は、未だ之れ有らざるなり。君子は本を務む。本立ちて道生ず。孝弟なる者は、其れ仁の本為るか。
【現代語訳】

1:孔子はおっしゃいました。習ったことを機会があるごとに復習し身につけていくことは、なんと喜ばしいことでしょうか。友人が遠方からわざわざ私のために訪ねてきてくれることは、なんと嬉しいことでしょうか。
人が私を知らないからといって不平不満を言うことはありません。
これを君子と言うのではないでしょうか。



2:有子がおっしゃいました。親思いの者が、目上のものに逆らうようなことは少ないでしょう。目上の人に逆らうことを好まないで反乱を起こしたものはいません。君子というものは、物事の根本を大切にしている人です。親思いで目上の人を敬えるということは「仁」を得るための根本と言えるでしょう。

孔子の目指した社会

孔子は、社会の不安定さや道徳的な混乱を解決するための理想的な秩序を追求しました。彼は人間関係、家族の倫理、政治の道徳性、教育の重要性などについての思想を提唱しました。彼の教えは後の時代にまとめられ、「儒教」として知られるようになりました。

孔子の思想の中心には、個人の徳と倫理的な振る舞いがあります。彼は「仁(じん)」という概念を重視しました。仁は人間の情操や徳性を指し、他人への思いやりや礼儀正しさを含んでいます。孔子は、仁を追求することによって社会秩序が回復し、個人や社会が調和のとれた状態になると考えました。

また、孔子は教育の重要性を説きました。彼は教育を通じて人々の徳を養い、君主や政治家を含む人々が賢明で倫理的な指導者となることを目指しました。彼の教育思想は、後の中国の教育制度に大きな影響を与えました。

さらに、孔子は政治の道徳性についても重要な考えを持っていました。彼は君主や政治家に対して、仁や礼儀を守り、人々の幸福と公共の利益のために行動するよう求めました。彼の政治思想は、のちの時代に中国の統治者たちによって採用され、中国の政治文化の基盤となりました。
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・論語 学而第一 1~2

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『渋沢栄一 論語の読み方』三笠書房
青空文庫http://www.geocities.co.jp/Berkeley/3776/rongo_index.html

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