「かぎりなく遠くも来にけるかな」の現代語訳・口語訳・意味・品詞分解
原文
その河のほとりに
むれゐて、
思ひやれば
かぎりなく遠くも来にけるかなと、
わびあへるに...
現代語訳・口語訳・意味
その川のほとりで群がり座って、(都へと)はるかに思いをはせると、
果てしなく遠くまできたものだなあと、(皆で)一緒に気弱になっているところ...
品詞分解
| 単語 | 品詞 |
| かぎりなく | ク活用の形容詞「かぎりなし」の連用形 |
| 遠く | ク活用の形容詞「とほし」の連用形 |
| も | 係助詞 |
| 来 | カ行変格活用「く」の連用形 |
| に | 完了の助動詞「ぬ」の連用形 |
| ける | 過去の助動詞「けり」の連体形 |
| かな。 | 詠嘆の終助詞 |
主な出典
【伊勢物語『東下り』】
なほ行き行きて、武蔵の国と下総の国との中に、いと大きなる河あり。それをすみだ河といふ。その河のほとりにむれゐて、思ひやればかぎりなく遠くも来にけるかなと、わびあへるに、渡守、「はや舟に乗れ。日も暮れぬ。」といふに、乗りて渡らむとするに、皆人ものわびしくて、京に、思ふ人なきにしもあらず。さるをりしも、白き鳥の、嘴と脚と赤き、鴫の大きさなる、水の上に遊びつつ魚を食ふ。京には見えぬ鳥なれば、皆人見知らず。