「いづ方へかまかりぬる」の現代語訳・口語訳・意味・品詞分解
原文
いづ方へか
まかりぬる。いと
をかしう、
やうやうなりつるものを。鳥などもこそ
見つくれ。
現代語訳・口語訳・意味
どこへ行ってしまったのでしょう。とても可愛らしくだんだんなっていましたのに。烏などが見つけたら(大変です)。
品詞分解
| 単語 | 品詞 | 敬意の向き |
| いづ方 | 代名詞 | ー |
| へ | 格助詞 | ー |
| か | 係助詞 | ー |
| まかり | ラ行四段活用「まかる」の連用形 | ー |
| ぬる。 | 完了の助動詞「ぬ」の連体形 | ー |
主な出典
【源氏物語「若紫・北山の垣間見」】
このゐたる大人、「例の、心なしの、かかるわざをしてさいなまるるこそ、いと心づきなけれ。いづ方へかまかりぬる。いとをかしう、やうやうなりつるものを。鳥などもこそ見つくれ。」とて立ちて行く。髪ゆるるかにいと長く、めやすき人なめり。少納言乳母とぞ人言ふめるは、この子の後ろ見なるべし。