「ただ人と見えず」の現代語訳・口語訳・意味・品詞分解
原文
中の柱に
寄り居て、
脇息の上に経を置きて、いと
なやましげに読みゐたる尼君、
ただ人と
見えず。
現代語訳・口語訳・意味
(部屋の)中の柱に寄りかかって座り、肘掛けの上に経をおいて、たいそうだるそうに読経している尼君は、
身分の低い人には見えません。
品詞分解
| 単語 | 品詞 | 敬意の向き |
| ただ人 | ー | ー |
| と | 格助詞 | ー |
| 見え | ヤ行下二段活用「みゆ」の未然形 | ー |
| ず。 | 打消の助動詞「ず」の終止形 | ー |
主な出典
【源氏物語「若紫・北山の垣間見」】
中の柱に寄り居て、脇息の上に経を置きて、いとなやましげに読みゐたる尼君、ただ人と見えず。四十余ばかりにて、いと白うあてにやせたれど、面つきふくらかに、まみのほど、髪のうつくしげにそがれたる末も、なかなか長きよりもこよなういまめかしきものかなと、あはれに見給ふ。