「あはれがる/憐れがる」の意味・活用・使用例【ラ行四段活用】
このテキストでは、ラ行四段活用の動詞「
あはれがる/憐れがる」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
ラ行四段活用
未然形 | あはれがら |
連用形 | あはれがり |
終止形 | あはれがる |
連体形 | あはれがる |
已然形 | あはれがれ |
命令形 | あはれがれ |
■意味1:他動詞
しみじみと感動する、感心する、感慨深く思う。
[出典]:
物語 更級日記
「をばなる人の田舎より上りたる所に渡いたれば、『いとうつくしう生ひなりにけり。』など、
あはれがり、...」
[訳]:おばにあたる人が田舎から上京してきたところへ向かってみると、「とてもかわいらしく成長しましたこと。」などといって、
感慨深く思い、...
■意味2:他動詞
同情する、気の毒に思う。
[出典]:上にさぶらう御猫は 枕草子
「『死にければ、陣の外にひきすてつ』といへば、あはれがりなどする夕つかた...」
[訳]:「(犬は)死んだので、陣の外に引き捨てた」と言うと、(女房たちが)気の毒に思うなどしていた夕方に...
■意味3:他動詞
嘆き悲しがる。
[出典]:かぐや姫の昇天 竹取物語
「広げて御覧じて、いとあはれがらせたまひて...」
[訳]:(かぐや姫からの手紙を帝は)広げてご覧になると、たいそう嘆きお悲しみになり...