百人一首(100)順徳院/歌の意味と読み、現代語訳、単語、品詞分解、覚え方
ももしきや 古き軒端の しのぶにも なほあまりある 昔なりけり
このテキストでは、
百人一首に収録されている歌「
ももしきや古き軒端のしのぶにもなほあまりある昔なりけり」のわかりやすい現代語訳・口語訳と解説(掛詞、句切れの有無など)、歌が詠まれた背景や意味、そして品詞分解を記しています。この歌は、百人一首の他に、
続後撰和歌集(しょくごせんわかしゅう)にも収録されています。
百人一首とは
百人一首は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活動した公家・
藤原定家が選んだ和歌集です。100人の歌人の和歌を、1人につき1首ずつ選んで作られています。百人一首と言われれば一般的にこの和歌集のことを指し、
小倉百人一首(おぐらひゃくにんいっしゅ)とも呼ばれます。
暗記に役立つ百人一首一覧
以下のテキストでは、暗記に役立つよう、それぞれの歌に番号、詠み手、ひらがなでの読み方、そして現代語訳・口語訳を記載し、歌番号順に一覧にしています。
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暗記に役立つ百人一首一覧
原文
(※1)ももしきや 古き軒端の (※2)しのぶにも なほあまりある 昔なりけり
ひらがなでの読み方
ももしきや ふるきのきばの しのぶにも なほあまりある むかしなりけり
現代語訳
宮中の古びた軒端の忍ぐ草を見るにつけ、偲んでも偲びきれない昔(の良い時代)であることよ。
解説・鑑賞のしかた
この歌の詠み手は、84代天皇、
順徳天皇(じゅんとくてんのう)です。百人一首には
順徳院(じゅんとくいん)と表記されます。
順徳天皇は、1210年に14歳で即位しました。承久の乱で父の後鳥羽上皇とともに鎌倉幕府と対立し、佐渡へと流罪になりました。
華やかな貴族の時代が終わり、武士が勢力を伸ばし始めた時節にあって、朝廷に力があった昔の御代を懐かしむ歌といえます。
主な技法・単語・文法解説
■単語
■(※2)掛詞
「
掛詞」とは、ひとつの言葉に2つ以上の意味を重ねて表現内容を豊かにする技法のこと。
「しのぶ」が「
しのぶ」(昔をなつかしむ)と「忍」(忍ぶ草の略称)を掛けている。
■句切れ
句切れなし。
品詞分解
※名詞は省略しています。
| ももしき | ー |
| や | 間投助詞 |
| 古き | ク活用の形容詞「ふるし」の連体形 |
| 軒端 | ー |
| の | 格助詞 |
| しのぶ | ー |
| に | 格助詞 |
| も | 係助詞 |
| なほ | 副詞 |
| あまり | ー |
| ある | ラ行変格活用「あり」の連体形 |
| 昔 | ー |
| なり | 断定の助動詞「なり」の「連用形 |
| けり | 詠嘆の助動詞「けり」の終止形 |
著者情報:走るメロスはこんな人
学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。