1次不等式を解く
このテキストでは、1次不等式について誰でも理解ができるよう、できるだけわかりやすい解説を心がけています。
1次不等式とは
1次不等式とは、次のような式のことです。
x+2>3
4yー5≦y+10
変数とは
不等式において「x」や「y」のことを
変数と言います。例えば
x>1
という式の場合、xは1よりも大きい数字であることがわかります。xが2であっても100であっても、1000であっても、この式は成り立ちます。このようにxは、様々な可能性を秘めています。そのような値のことを、数学では「
変数」と呼びます。不等式を解くということは、この変数が取りうる値の範囲を求めるということです。
1次不等式を解くステップ
不等式を解く基本的なステップは次の通りです。
■1.移項
不等式の両辺に同じ数を加えたり引いたりして、変数を片方の辺に、数字をもう一方の辺に集めます。
x+2>3
を例に考えましょう。変数「x」を不等号の左側に、数字を不等号の右側に集めるために、両辺にー2します。
x+2ー2>3ー2
x>1
となり、xの範囲を求めることができました。
では次に、
4yー5≦y+10
を例に考えてみましょう。まずは「1.移項」を行います。
変数yを左辺に、数字を右辺に集めてみましょう。両辺に+5とーyします。
4yー5≦y+10
4yーyー5+5≦yーy+10+5
3y≦15
これで終わりではありません。yの前についている「3」、これをどうにかしなくてはなりません。
■2.係数の除去
変数の前についている数字のことを「
係数」と言いますが、これを
取り除くためには、両辺をその係数で割る必要があります。
3y≦15
の両辺をyの係数3で割ります。
3y÷3≦15÷3
y≦5
つまりyは、5以下の数字を取る変数だということがわかりましたた。
まとめ
1次不等式を解くときは、次のステップで解いていきましょう。
1.移項
※変数は左に、数字は右に移項する
2.係数の除去
※変数に数字(係数)がくっついていたら、その係数で両辺を割る