メコン川とは
メコン川は、東南アジアを流れる全長約4,200キロメートルの大河で、中国、ミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムの6カ国を貫いています。この川は、古代から現代に至るまで、地域の文化、経済、政治に深い影響を与えてきました。
古代のメコン川
メコン川流域には、紀元前200年頃から人々が住んでいたことが確認されています。初期の鉄器時代の集落が川沿いに存在していたことが知られており、1世紀には最初の文書化された社会が形成されました。この地域の住民は、豊富な水産資源を利用し、交易や農業を営んでいました。
ヨーロッパ人の探検
16世紀半ば、ヨーロッパ人がメコン川を発見しました。オランダの商人ゲリット・ヴァン・ウストホフは、1640年代に現在のカンボジアのプノンペン付近からラオスのヴィエンチャンまで遡上し、初めて川の地図を作成しました。この探検により、メコン川はヨーロッパに知られるようになり、以後の探検や交易の重要なルートとなりました。