ひととせ/一年
このテキストでは、古文単語「
ひととせ/一年」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
名詞
■意味1
元日から大晦日を一区切りとする一年。
■意味2
一年、一年間。
[出典]:
渚の院 伊勢物語
「
ひととせにひとたび来ます君待てば宿かす人もあらじとぞ思ふ」
[訳]:(織姫は)
一年に一回おいでになる人を待っているのですから、(その方以外に)宿を貸す相手はいないだろうと思います。
■意味3
ある年、先年。
[出典]:桐壺 源氏物語
「ひととせの春宮の御元服、南殿にてありし儀式、よそほしかりし御響きに落とさせたまはず。」
[訳]:先年の東宮のご元服は、紫宸殿で執り行われた儀式であるが、いかめしく立派であった世の評判にひけをおとらせにならない(ように光源氏の元服の儀式を執り行われた)。