「あへなむ/敢えなむ」の意味・活用・使用例【連語】
このテキストでは、古文単語「
あへなむ/敢えなむ」の意味、解説とその使用例を記している。
連語
ハ行下二段活用「あふ」の連用形「あへ」と完了の助動詞「ぬ」の未然形「な」、そして意志の助動詞「む」の終止形「む」がが一語になったもの。
■意味
仕方なかろう、やむをえまい、差し支えないだろう。
[出典]:
道真の左遷 大鏡
「幼くおはしける男君・女君たち慕ひ泣きておはしければ、『小さきは
あへなむ。』と、朝廷も許させ給ひしぞかし。」
[訳]:幼くていらっしゃった男君や女君たちが、(父である菅原道真を)慕って泣いていらっしゃったので、「幼い者は(連れていっても)
差し支えないだろう。」と、朝廷もお許しになったのですよ。