「ことざま/事様」の意味・活用・使用例【名詞】
このテキストでは、古文単語「
ことざま/事様」の意味、解説とその使用例を記している。
「ことざま」には
①事様
②異様
などの用法があるが、ここでは「①事様」を扱う。
名詞
■意味1
物事の様子、ありさま。
[出典]:
九月二十日のころ 徒然草
「よきほどにて出で給ひぬれど、なほ、
事ざまの優におぼえて、物の隠れよりしばし見ゐたるに...」
[訳]:(あるお方は)程よくして(この家から)お出になりましたが、やはり、(私はこの家に住んでいる方の)
有様が優雅に思われて、物陰からしばらくの間見ていると...
■意味2
人柄、心の様子。
[出典]:
家居のつきづきしく 徒然草
「おほかたは、家居にこそ、
ことざまは推しはからるれ。 」
[訳]:たいていの場合には、住まいによって、(その家に住む人の)
人柄は自然と推察されます。