ゆふ/結ふ
このテキストでは、ハ行四段活用の動詞「
ゆふ/結ふ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
ハ行四段活用
未然形 | ゆは |
連用形 | ゆひ |
終止形 | ゆふ |
連体形 | ゆふ |
已然形 | ゆへ |
命令形 | ゆへ |
■意味1:他動詞
結ぶ、ゆわえる。
[出典]:
うつくしきもの 枕草子
「いみじう白く肥えたるちごの二つばかりなるが、二藍の薄物など、衣長にてたすき
結ひたるがはひ出でたるも...」
[訳]:とても色白で太っている子で2歳ぐらいになるのが、紅花と藍で染めた薄い絹の着物などを、丈が長くて袖を紐で
結びあげたのが這ってでてきたのも...
■意味2:他動詞
髪を結ぶ、髪型を整える。
[出典]:桐壷 源氏物語
「みづらゆひ給へる頬つき、顔のにほひ、さま変へ給はむこと惜しげなり。」
[訳]:角髪を結われた顔つきや、顔の美しさは、(元服でその)姿をお変えになるであろうことが残念なようです。
■意味3:他動詞
組み立てる。
[出典]:
亀山殿の御池に 徒然草
「さて、宇治の里人を召して、こしらへさせられければ、やすらかに
結ひて参らせたりけるが...」
[訳]:そこで、(水車で有名な)宇治の里の人をお呼びになって、(水車を)造らせなさったところ、(彼らは)たやすく(水車を)
組み立てて献上したのだが...