おしなべて/押し並べて
このテキストでは、古文単語「
おしなべて/押し並べて」の意味、解説とその使用例を記している。
副詞
■意味1
すべて、ことごとく、一様に。
[出典]:応長の比 徒然草
「そのころ、おしなべて、二、三日人のわづらふことはべりしをぞ...」
[訳]:そのころ、一様に、二、三日人が病気にかかることがございましたのを...
■意味2
普通の、ありきたりの。
※この用法の場合「の」を下に伴うことが多い。
[出典]:
桐壷 源氏物語
「はじめより
おしなべての上宮仕へし給ふべき際にはあらざりき。」
[訳]:(この皇子の母親である更衣は)当初は、
ありきたりの帝のおそば勤めをなさらなければならない(低い)身分ではありませんでした。