こころざし/志
このテキストでは、古文単語「
こころざし/志」の意味、解説とその使用例を記している。
名詞
■意味1
意向、目的、本意。
[出典]:伊勢物語
「年ごろ経て、女のもとに、なほこころざし果たさむとや思ひけむ、男、歌をよみてやれりけり。」
[訳]:数年たって、女のところへ、やはり(かねてからの)本意を果たそうと思ったのだろうか、男は、歌を詠んで贈った。
■意味2
誠意、好意、愛情。
[出典]:
月やあらぬ 伊勢物語
「本意にはあらで、
こころざし深かりける人、行きとぶらひけるを...」
[訳]:(初めは)本心ではなく、(次第に)
愛情を深く寄せていった人が、訪れていたのですが...
■意味3
贈り物、贈り物をすること。
[出典]:
帰京 土佐日記
「いとはつらく見ゆれど、
こころざしはせむとす。 」
[訳]:とても薄情だと思うけれど、(お礼の)
贈り物はしようと思う。