国家仏教の発展
仏教は6世紀に日本に伝わり、聖徳太子や蘇我氏の時代に信仰されはじめ、7世紀後半には国家的な支援を受け発展していきました。この時代、仏教は鎮護国家の思想のもと重要視され、平城京遷都とともに飛鳥・藤原京から
薬師寺・大安寺・元興寺(もと飛鳥寺<法興寺>)が移築され、加えて新たに
興福寺・東大寺・西大寺が建てられ、
法隆寺を合わせた7寺は
南都七大寺と呼ばれました。
こうした仏教寺院ではさまざまな研究が行われ、
三論・成実・法相・倶舎・華厳・律の6宗からなり、
南都六宗というあらたな学系が発展しました。
同時期、唐僧
鑑真が苦労の末来日し、日本仏教に大きな影響を与えました。聖武太上天皇・光明皇太后・孝謙天皇は鑑真から戒を受けており、鑑真はその後
唐招提寺を作り、高僧として日本仏教の発展に多大な貢献をもたらしました。
インドや中国から伝わった仏教は、日本古来の信仰と結びつき、仏と神が本来同一であるとする
神仏習合思想が生まれました。
天平美術
奈良時代には、国際色豊かな唐の影響をうけ、8世紀半ばから
天平美術が生まれました。
建築の分野では、
法隆寺伝法堂・唐招提寺講堂・東大寺法華堂・唐招提金堂・法隆寺夢殿・東大寺転害門・正倉院宝庫などが代表的です。
彫刻の分野では、
塑像や
乾漆像が多く作られました。塑像は、東大寺法華堂の日光菩薩像・月光菩薩像・執金剛神像、東大寺戒壇院の四天王像、新薬師寺の十二神将像などが有名です。
乾漆像は、興福寺の釈迦十大弟子像・八部衆像(阿修羅像を含む)、東大寺法華堂の不空羂索観音像、唐招提寺の鑑真像が代表的です。
絵画では、正倉院の
鳥毛立女屏風、薬師寺の吉祥天像などが著名です。
工芸品では、聖武太上天皇の死後、光明皇太后が遺品を寄進した
正倉院宝物が有名で、遠くシルクロードからの品々も含まれています。