相加平均と相乗平均
2つの実数aとbがあるとき、この2つの数の平均を求めてみましょう。
平均といえば「足して2で割る」でしたね。
このことを数学Ⅱ以降では、
相加平均(そうかへいきん)といいます。2つ(
相)を足して(
加)求める
平均です。
実は平均の求め方にはもう1つあります。a>0,b>0のとき、
「かけてその数にルートをつける」方法で求めます。
この方法で求めた平均のことを、
相乗平均(そうじょうへいきん)といいます。2つ(
相)をかけて(
乗)求める
平均です。
相加平均と相乗平均の関係
a>0,b>0のとき、相加平均と相乗平均には、次のような関係があります。
※等号が成り立つのはa=bのとき
証明
ではこの関係を証明してみましょう。
左辺−右辺をします。
2乗は必ず0以上になるので、
となります。以上から、"左辺−右辺≧0"なので、与えられた不等式が成り立つことがわかりました。
また、この不等式において等号が成り立つのは、
の等号が成り立つときに等しいので、
"√a−√b=0"
つまり、"√a=√b"
すなわち
"a=b"のときに等号が成り立ちます。