ある人、弓射ることを習ふに
このテキストでは、
徒然草の中の「ある人、弓射ることを習ふに」の品詞分解を記しています。
※現代語訳:
「ある人、弓射ることを習ふに」の現代語訳と解説
※徒然草は
兼好法師によって書かれたとされる随筆です。清少納言の『枕草子』、鴨長明の『方丈記』と並んで「古典日本三大随筆」と言われています。
品詞分解
※名詞は省略しています。
■ある人、弓射ることを習ふに、諸矢をたばさみて、的に向かふ。師のいはく、
ある | 連体詞 |
人、 | ー |
弓 | ー |
射る | ヤ行上一段活用「射る」の連体形 |
こと | ー |
を | 格助詞 |
習ふ | ハ行四段活用「習ふ」の連体形 |
に、 | 格助詞 |
諸矢 | ー |
を | 格助詞 |
たばさみ | マ行四段活用「たばさむ」の連用形 |
て、 | 接続助詞 |
的 | ー |
に | 格助詞 |
向かふ。 | ハ行四段活用「向かふ」の終止形 |
師 | ー |
の | 格助詞 |
いはく、 | 連語:ハ行四段活用「いふ」の未然形「いは」+接尾語「く」 |
■「初心の人、二つの矢を持つことなかれ。後の矢を頼みて、初めの矢になほざりの心あり。毎度、ただ、得矢なく、この一矢に定むべしと思へ。」と言ふ。
「初心 | ー |
の | 格助詞 |
人、 | ー |
二つ | ー |
の | 格助詞 |
矢 | ー |
を | 格助詞 |
持つ | タ行四段活用「持つ」の連体形 |
こと | ー |
なかれ。 | 形容詞・ク活用「なし」の命令形 |
後 | ー |
の | 格助詞 |
矢 | ー |
を | 格助詞 |
頼み | マ行四段活用「頼む」の連用形 |
て、 | 接続助詞 |
初め | ー |
の | 格助詞 |
矢 | ー |
に | 格助詞 |
なほざり | 形容動詞・ナリ活用「なほざりなり」の語幹 |
の | 格助詞 |
心 | ー |
あり。 | ラ行変格活用「あり」の終止形 |
毎度、 | ー |
ただ、 | 副詞 |
得矢 | ー |
なく、 | 形容詞・ク活用「なし」の連用形 |
こ | 代名詞 |
の | 格助詞 |
一矢 | ー |
に | 格助詞 |
定む | マ行下二段活用「定む」の終止形 |
べし | 意志の助動詞「べし」の終止形 |
と | 格助詞 |
思へ。」 | ハ行四段活用「思ふ」の命令形 |
と | 格助詞 |
言ふ。 | ハ行四段活用「言ふ」の終止形 |
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