春はあけぼの
このテキストでは、清少納言が書いた枕草子の中から『春はあけぼの』の品詞分解を記しています。
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枕草子「春はあけぼの」の現代語訳と解説
※清少納言は平安時代中期の作家・歌人です。一条天皇の皇后であった中宮定子に仕えました。そして枕草子は、兼好法師の『徒然草』、鴨長明の『方丈記』と並んで「古典日本三大随筆」と言われています。
品詞分解
※名詞は省略しています。
■春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際、少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
春 | ー |
は | 係助詞 |
あけぼの。 | ー |
やうやう | 副詞 |
白く | ク活用の形容詞「しろし」の連用形 |
なりゆく | カ行四段活用「なりゆく」の連体形 |
山際、 | ー |
少し | 副詞 |
明かり | ラ行四段活用「あかる」の連用形 |
て、 | 接続助詞 |
紫だち | タ行四段活用「むらさきだつ」の連用形 |
たる | 完了の助動詞「たり」の連体形 |
雲 | ー |
の | 格助詞 |
細く | ク活用の形容詞「ほそし」の連用形 |
たなびき | カ行四段活用「たなびく」の連用形 |
たる。 | 存続の助動詞「たり」の連体形 |
■夏は夜。月のころはさらなり、闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光て行くもをかし。雨など降るもをかし。
夏 | ー |
は | 係助詞 |
夜。 | ー |
月 | ー |
の | 格助詞 |
ころ | ー |
は | 係助詞 |
さらなり、 | ナリ活用の形容動詞「さらなり」の終止形または連用形 |
闇 | ー |
も | 係助詞 |
なほ、 | 副詞 |
蛍 | ー |
の | 格助詞 |
多く | ク活用の形容詞「おほし」の連用形 |
飛びちがひ | ハ行四段活用「とびちがふ」の連用形 |
たる。 | 存続の助動詞「たり」の連体形 |
また、 | 接続詞 |
ただ | 副詞 |
一つ | ー |
二つ | ー |
など、 | 副助詞 |
ほのかに | ナリ活用の形容動詞「ほのかなり」の連用形 |
うち光 | ラ行四段活用「うちひかる」の連用形 |
て | 接続助詞 |
行く | カ行四段活用「ゆく」の連体形 |
も | 係助詞 |
をかし。 | シク活用の形容詞「をかし」の終止形 |
雨 | ー |
など | 副助詞 |
降る | ラ行四段活用「ふる」の連体形 |
も | 係助詞 |
をかし。 | シク活用の形容詞「をかし」の終止形 |
【〜大坂冬の陣と大坂夏の陣~どっちが先?】