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『さくら花散りかひくもれ老いらくの来むといふなる道まがふがに』現代語訳と解説・品詞分解

著者名: 走るメロス
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はじめに

このテキストでは、古今和歌集で詠まれている「さくら花散りかひくもれ老いらくの来むといふなる道まがふがに」という歌について説明していきます。

原文

さくら花散りかひくもれ老いらくの来むといふなる道まがふがに

現代語訳(口語訳)

桜花よ、散り乱れて空を曇らせておくれ。老いというものがやってくるだろうと聞いている。その老いのやって来る道が花びらで紛れて見分けがつかなくなってしまうように

解説・鑑賞のしかた

老いを人に例えています。老いがどんどん近づいているので、老いのやってくる道がわからなくなるように咲き乱れてくれと、これもまた人に例えた桜の花に呼びかけているという構図の歌です。

単語

散りかひくもれ桜花を人に例えて呼びかけている
まがふ区別がつかなくなる


品詞分解

※名詞は省略しています。

さくら花
散りかひくもれラ行四段活用・命令形
老いらくヤ行上二段活用・
格助詞
カ行変格活用・未然形
推量の助動詞・終止形
格助詞
いふハ行四段活用・終止形
なる伝聞の助動詞・連体形
まがふハ行四段活用・連体形
がに接続助詞

「老いらく」はヤ行上二段活用の「老ゆ」のク語法「老ゆらく」が転じたもの
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『教科書 国語総合』 筑摩書房
佐竹昭広、前田金五郎、大野晋 編1990 『岩波古語辞典 補訂版』 岩波書店

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