はじめに
このテキストでは、
万葉集で詠まれている「
わが園に梅の花散るひさかたの天より雪の流れくるかも」という歌について説明していきます。
原文
わが園に梅の花散るひさかたの天より雪の流れくるかも
現代語訳(口語訳)
私の庭に生めの花が散っている。あたかも天から雪が流れ来るかのようだ
解説・鑑賞のしかた
この歌は、
大伴旅人によって詠まれたもので、二句切れです。雪の白さから梅の白さを連想しているだけではなく、「天空から落ちてくる」というイメージを加えることで、白色の美しさがよりいっそう際立って感じる歌です。
単語
ひさかたの | 枕詞。「天」、「雨」、「月」などにかかる |
雪 | 梅の花が白いのを雪に見立てている |
品詞分解
※名詞は省略しています。
わ | 代名詞 |
が | 格助詞 |
園 | ー |
に | 格助詞 |
梅 | ー |
の | 格助詞 |
花 | ー |
散る | ラ行四段活用・終助詞 |
ひさかたの | 枕詞 |
天 | ー |
より | 格助詞 |
雪 | ー |
の | 格助詞 |
流れくる | カ行変格活用・連体形 |
かも | 詠嘆の終助詞 |