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『魏武捉刀』 書き下し文・わかりやすい現代語訳(口語訳)と文法解説

著者名: 走るメロス
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『魏武捉刀』原文・現代語訳と解説

このテキストでは、「世説新語」(せせつしんご)に収録されている「魏武捉刀」の原文(白文)、書き下し文、現代語訳(口語訳)とその解説を記しています。



世説新語とは

世説新語は、後漢末から東晋までの著名人の逸話を集めた文言小説集です。
ここで扱う内容は下巻「容止篇 第十四」に記されているものです。

※書籍によっては内容が異なる場合があります。

白文(原文)

魏武見匈奴使。
自以形陋、不足雄遠国。
使崔季珪代、帝自捉刀牀頭。

既畢、間諜問日
「魏王如何」

匈奴使答日
「魏王雅望非常。然牀頭捉刀人、此乃英雄也。」

魏武聞之、追殺此使。

書き下し文

魏武は将(まさ)に匈奴の使いを見んとす。
自ら以(おも)うに形陋(いや)しく、 遠国に雄するに足りんと。

崔季珪をして代らしめ、帝(てい)自ら刀を捉りて牀頭(しょうとう)に立つ。

既に畢(おわ)りて間諜(かんちょう)をして問わしめて曰く、
「魏王は何如(いかん)と。」


匈奴の使は答えて曰く、
「魏王の雅望は常に非ず。然れども牀頭に刀を捉う人、此れ乃ち英雄なり。 」


魏武は之(これ)を聞き、此を追いて殺さしむ。



口語訳(現代語訳)

曹操は今まさに匈奴の使者に会おうとしていました。
(しかし)見た目が良くなく、遠国(の使者)に勇猛さを示すには足りないと思いました。

(そこで見た目の良い)崔季珪を代わりとし、帝(である自分は)刀をもって寝台の側に立ち(使者と謁見し)ました。

(使者との謁見が)終わった後に(曹操が)まわし者に質問をさせて言うことには、
「魏王はいかがでしたか。」と


匈奴の使者が答えて言うことには、
「魏王の容姿はとても素晴らしく他に類のないほど立派でございます。しかし寝台の側で刀を持っていた人、あの人こそが英雄でしょう」。




曹操はこれを聞いて、この使者を(部下に)追わせて殺してしまいました。

単語・解説

魏武中国後漢時代の丞相であった曹操のこと
再読文字。「まさに~せんとす」で「今まさに~しようとしている」
使AB(令AB)「AをしてBせしむ」と読み、「AにBをさせる」と訳す。使役の意味となる



著者情報:走るメロスはこんな人

学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。
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『教科書 新編国語総合』 東京書籍
鎌田正、米山寅太郎 著 2011 『新漢語林 第二版』大修館書店
『教科書 高等学校 国語総合』 東京書籍

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