放物線と直線の共有点
2つの関数y=x²-4x+5とy=x-1が共有点をもてば、その共有点の座標を求めよ。
ここでは、2つの関数のグラフの共有点の座標を求める問題にチャレンジしていく。
グラフの共有点の座標は、与えられた式を連立させてxとyの値を求めていく。
y=x²-4x+5とy=x-1を連立させると
x²-4x+5=x-1
x²-5x+6=0
(x-2)(x-3)=0
x=2,3
これをy=x-1に代入をして、y=1,2
つまり(2,1)、(3,2)がこの2つの関数の共有点の座標であることがわかる。
このように連立させた方程式がうまく解ければ問題はない。では、次の問題はどうだろうか。
y=-x²+4x-5とy=x-1が共有点をもてば、その共有点の座標を求めよ。
同じように連立させてxとyの値を求めてみよう。
-x²+4x-5=x-1
x²-3x+4=0 ・・・①
しかし、因数分解がうまくいかない。このような場合、本当に2つのグラフに共有点があるのかを疑う。というのも、設問に「共有点を
もてば求めよ」と書いてあるからだ。「もてば」なので、共有点がない可能性も考えられる。
共有点があるかどうかは、判別式b²-4acを用いて確かめる。
①において
b²-4ac=(-3)²-4×4=9-16<0
なので、①は実数解をもたない。実数解をもたなかった場合、2つの関数の共有点はないとする。
連立した方程式がうまく解けないときには、共有点があるかどうかを疑ってみること。しかし、因数分解が難しくても答えが出る場合があるので、そこは慎重に。