返り点
漢文を勉強する上で、最初に登場するもの。それが
返り点です。漢文を読んだり書き下し文にするときには必ず出てきます。
返り点には大きくわけて4種類があります。「
レ点」「
一二三点」「
上中下点」「
甲乙丙点」です。
次の画像をみながらテキストを読んでほしいのですが、
返り点は必ず漢字の左下に書いてあります。
レ点
最もよくつかわれるのが
レ点です。
レ点があるときは、レ点がついている一個したの文字を読んだ後に、レ点の付いている文字を読みます。上に戻って読むから返り点と言うんですね。
例文は、有の下にレ点が付いていますので、「月に陰有り」と書き下します。
一二三点
一二点とも言います。
レ点が一個戻るのに使われたのに対して、
一二三点は二文字以上の文字を戻るときに使います。
一二三点の名の通り、
一の次は二へ、二の次は三へとうつります。
例文は、「東の方、鳥江を渡らんと欲す」と書き下します。
ちなみに、レ点と一二三点がセットになっている場合はどうでしょうか。
例文は、「頭を低れて故郷を思う」と書き下します。出てきた順番に規則に従って書き下せば問題ありません。
上中下点
上中下点は、一二三点を挟んで使います。一二三点では足りないときに登場してきます。
例えば例文のように「児孫の為に美田を買はず」なようなものです。
甲乙丙丁点
甲乙点、
甲乙丙点と言う場合もあります。
ここまできたら、勘の良い方はおわかりですね。そう、上中下点を挟むのに甲乙丙丁点は使われます。
例文は、「頸を延ばして太子の為に死するを欲せざる者莫し」を書き下します。