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9_80 文章の読み解き / 文章の読み解き

高校古文『君や来し我や行きけむ思ほえず夢かうつつか寝てか覚めてか』わかりやすい現代語訳と品詞分解

著者名: 走るメロス
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『君や来し我や行きけむ思ほえず夢かうつつか寝てか覚めてか』の意味と解説

このテキストでは、伊勢物語の69段『狩りの使ひ』そして『古今和歌集』に収録されている歌「君や来しわれや行きけむ思ほえず夢かうつつか寝てか覚めてか」の現代語訳・口語訳と解説、そして品詞分解を記しています。



伊勢物語とは

伊勢物語は平安時代初期に書かれた歌物語です。作者は未詳ですが、在原業平がモデルではないかと言われています。


古今和歌集とは

古今和歌集(こきんわかしゅう)は、平安時代前期の勅撰和歌集(ちょくせんわかしゅう)です。勅撰和歌集とは、天皇や上皇の命令により編集された和歌集のことです。


原文

君や来し 我や行きけむ 思ほえず 夢かうつつか てか覚めてか

ひらがなでの読み方

きみやこし われやゆきけむ おもほえず ゆめかうつつか ねてかさめてか


現代語訳

あなたが来たのか、私が行ったのか、はっきりしません。夢なのか現実なのか、寝ていたのか、目が覚めていたのか。



解説

この歌の作者は在原業平です。古今和歌集の詞書によると、伊勢を訪れた在原業平が、斎宮と一晩をともにします。翌朝別れたあと斎宮に手紙を渡したいと悩んでいたところ、斎宮からこの歌が届いたと記されています。伊勢物語では、夜、狩りの使ひ(在原業平と思われる)のもとに斎宮が訪れたのですが、語り合うことすらせずに帰ってしまったとなっており、若干内容が異なります。


技法・単語解説

この歌には、句切れ、倒置、対句、係り結びなどの技法が用いられています。



句切れ

初句切れ、二句切れ、三句切れ、四句切れ

倒置

第三句の「思ほえず」は「君や来し 我や行きけむ」を受けているが、第四句と第五句の「夢かうつつか 寝てか覚めてか」も「思ほえず」を意識している。

対句

以下のものがそれぞれ対句になっている。

・「君や来し」と「我や行きけむ」
・「夢かうつつか」と「寝てか覚めてか」


係り結び

君や来し疑問の係助詞「や」→過去の助動詞「き」の連体形「し」
我や行きけむ疑問の係助詞「や」→過去推量の助動詞「けむ」の連体形「けむ」





品詞分解

※名詞は省略しています。

単語品詞
代名詞
疑問の係助詞
来(こ)カ行変格活用「く」の未然形
過去の助動詞「き」の連体形
代名詞
疑問の係助詞
行(ゆ)きカ行四段活用「ゆく」の連用形
けむ過去推量の助動詞「けむ」の連体形
思ほえヤ行下二段活用「おもほゆ」の未然形
打消の助動詞「ず」の終止形
係助詞
うつつ
係助詞
寝(ね)ナ行下二段活用「」の連用形
接続助詞
係助詞
覚めマ行下二段活用「さむ」の連用形
接続助詞
係助詞



著者情報:走るメロスはこんな人

学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。
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ベネッセ全訳古語辞典 改訂版 Benesse

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