ぬ/寝/寐
このテキストでは、ナ行下二段活用の動詞「
ぬ/寝/寐」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
ナ行下二段活用
未然形 | ね |
連用形 | ね |
終止形 | ぬ |
連体形 | ぬる |
已然形 | ぬれ |
命令形 | ねよ |
■意味1:自動詞
横になる、眠る。
[出典]:
古今和歌集
「思ひつつ
寝ればや人の見えつらむ 夢と知りせば覚めざらましを」
[訳]:思いながら
眠りについたので、(あの人が)夢に現れたのだろうか。もし夢とわかっていたなら(夢から)覚めなかったろうに。
■意味2:自動詞
男女が共に寝る。
「ぬ・ねぶる・ふす」の違い
「ぬ」と似たような言葉で「ねぶる/眠る/睡る」と「
ふす/伏す/臥す」がある。「ぬ」が「
寝床で眠る」のに対し「ねぶる」は、「
睡眠をとる」ことを意味し、
寝床ではないところで座ったまま眠ることなどを指す。一方で「ふす」は、「
体を横にする」ことを意味し、
必ずしも横になって眠ることを指すわけではない。