「東路の道の果てよりも、なほ奥つ方に生ひ出でたる人」の現代語訳・口語訳・意味・品詞分解
原文
東路の道の
果てよりも、なほ奥つ方に
生ひ出でたる人、
いかばかりかは
あやしかりけむを...
現代語訳・口語訳・意味
京都から東国へ向かう道の最果てよりも、さらに奥の方で育った人(である私)は、(今思うと)どれほどまあ(田舎っぽくて)見苦しかっただろうに...
品詞分解
| 東路 | 名詞 |
| の | 格助詞 |
| 道 | ー |
| の | 格助詞 |
| 果て | 名詞 |
| より | 格助詞 |
| も、 | 係助詞 |
| なほ | 副詞 |
| 奥つ方 | 名詞 |
| に | 格助詞 |
| 生ひ出で | ダ行下二段活用「おひいづ」の連用形 |
| たる | 完了の助動詞「たり」の連体形 |
| 人 | 名詞 |
主な出典
【更級日記「門出・あこがれ」】
東路の道の果てよりも、なほ奥つ方に生ひ出でたる人、いかばかりかはあやしかりけむを、いかに思ひ始めけることにか、世の中に物語といふもののあんなるを、いかで見ばやと思ひつつ、つれづれなる昼間、よひゐなどに、姉、継母などやうの人々の、その物語、かの物語、光源氏のあるやうなど、ところどころ語るを聞くに、いとどゆかしさまされど、わが思ふままに、そらにいかでかおぼえ語らむ。