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インド=ヨーロッパ語族とは 世界史用語79

著者名: ピアソラ
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インド=ヨーロッパ語族とは

インド=ヨーロッパ語族とは、ヨーロッパやアジアの大部分で話されている言語の一族です。インドヨーロッパ語族には、アルバニア語、アルメニア語、バルト・スラブ語、ケルト語、ゲルマン語、ギリシャ語、インド・イラン語、イタリック語(ロマンス語)、トカラ語、アナトリア語などの10の主要な枝があります。インド=ヨーロッパ語族の起源や分化の過程は、言語学者や考古学者にとって長年の謎であり、様々な仮説が提唱されてきました。

インド=ヨーロッパ語族の最古の証拠は、紀元前2千年紀にアナトリア半島で話されていたアナトリア語です。アナトリア語は、ヒッタイト語やルウィ語などの言語に分かれ、紀元前1千年紀に消滅しました。アナトリア語は、他のインド=ヨーロッパ語族とは早くに分岐したと考えられています。



インド=ヨーロッパ語族の他の枝は、紀元前2千年紀から紀元前1千年紀にかけて、ヨーロッパやアジアに広がりました。インド・イラン語は、インド・アーリア語とイラン語に分かれ、インド亜大陸や中央アジア、西アジアに影響を与えました。ギリシャ語は、ミケーネ文明や古代ギリシャ文明の基盤となり、ヨーロッパの文化や思想に大きな貢献をしました。イタリック語は、ローマ帝国の拡大とともにラテン語として発展し、後にロマンス語に分化しました。ゲルマン語は、北ヨーロッパや中央ヨーロッパに広がり、ゴート語や古英語、古ノルド語などの言語に分かれました。ケルト語は、西ヨーロッパやブリテン諸島に広がり、ガリア語やブリトン語、ゲール語などの言語に分かれました。バルト・スラブ語は、東ヨーロッパや北ヨーロッパに広がり、リトアニア語やラトビア語、ロシア語やポーランド語などの言語に分かれました。アルメニア語は、西アジアのアルメニア高原で発展し、独自の文字を持つ言語になりました。アルバニア語は、バルカン半島で発展し、他のインド=ヨーロッパ語族とは異なる特徴を持つ言語になりました。トカラ語は、中央アジアのトカラ人によって話されていた言語で、20世紀に発見されました。

インド=ヨーロッパ語族の言語は、共通の祖先である原始インド=ヨーロッパ語から派生したと考えられています。原始インドヨーロッパ語は、紀元前4千年紀から紀元前3千年紀にかけて、ヨーロッパやアジアのどこかで話されていたと推定されていますが、その正確な場所や時期は不明です。原始インドヨーロッパ語は、文字で記録されていないため、言語学者は、比較言語学や歴史言語学の方法を用いて、その音韻、語彙、文法を復元しようとしています。原始インドヨーロッパ語の復元は、インドヨーロッパ語族の言語の歴史や関係を理解するための重要な手がかりとなっています。

インドヨーロッパ語族は、世界で最も広く話されている言語の一族です。インドヨーロッパ語族の言語は、人類の歴史や文化に多大な影響を与えてきました。
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・インド=ヨーロッパ語族とは 世界史用語79

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『世界史B 用語集』 山川出版社

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