こころやり/心遣り
このテキストでは、古文単語「
こころやり/心遣り」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
名詞
■意味
気晴らし、憂さ晴らし、慰み。
[出典]:
忘れ貝 土佐日記
「『寄する波うちも寄せなむわが恋ふる人忘れ貝降りて拾はむ』と言へれば、ある人のたへずして、船の
心やりに詠める、」
[訳]:「(浜辺に)打ち寄せる波よ、どうか(恋しい人を忘れさせるという)忘れ貝を打ち寄せてほしい。そしたら(船から)降りて拾うから。」と詠んだので、居合わせる人がこらえることができずに、船旅の
気晴らし(のため)に詠んだ(歌)。